私が作家買いしてるマンガ家さん10人
よしき様の企画が面白そうだったので自分もやってみました。
僕もどちらかというと作家買いをしてる方です。
(表紙買いも多いですが・・・。)
とりあえず、ほぼ全作品集めてる作家の中でも好きな作家10人選んでみました。
◆志村貴子
志村貴子さんは『どうにかなる日々』から入り、『放浪息子』『青い花』でドハマりし、『敷居の住人』を含め全て買い集めました。(あ、新作のBL作品以外!)
志村貴子さんの魅力を他人に説明しようとしても上手く説明ができません。
メリハリのあるドラマティックな展開も少なく、淡々と物語が進んでいくので、人によっては退屈に感じるかもしれません。
コマ割りから出てくる独特のリズム、少年少女たちの繊細な心の機微、淡く優しい絵柄などなど、分かる人にはかなりハマる作風になってます。
『放浪息子』では女装&男装、『青い花』では百合など、アブノーマルな内容が多いのも特徴。
◆水上悟志
個人的にこの方は作家買いしてるつもりはなかったんですが、『惑星のさみだれ』『戦国妖孤』 『スピリットサークル』ほか短編集などなど気づいたらほとんどコンプリートしてました。笑
やはり一番好きなのは、みんな大好き『惑星のさみだれ』です。
ストーリーの構成、熱い展開、ひねくれ具合、ギャグ・・・どれを取ってもバランスが良くて最高です。
本当にストーリーの作り方がしっかりしていて、80年代~90年代の良作を思わせる安心感があります。
一方で実験的な作品も多くて、色んな作風に挑戦してる印象です。
『サイコスタッフ』は無料で読めるので入門編としては良いかも。
この方の本業(?)はBLなのですが、悲しいことに自分はBLがどうしても苦手なのでBL作品以外をコンプリートしてます。
ちなみに初めて読んだのは『鶏肉倶楽部』で、そのエロティックで妖艶な魅力に一気にハマりました。
青年漫画では『ウツボラ』『呼び出し』、少女漫画だと『片恋の日記少女』『曲がり角のボクら』など妖艶でエロティックなものから健全で爽やかなものまで作風の幅が本当に凄い。
BL出身なのに、びっくりするくらい女の子が可愛いです。
一番好きなのは今連載中の『君曜日ー鉄道少女漫画2』です。
恋も知らないような少女と少年の初々しさがたまんない作品でニヤニヤが止まりません。
◆新井英樹
真説 ザ・ワールド・イズ・マイン 1巻(1)<真説 ザ・ワールド・イズ・マイン> (ビームコミックス)
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真っ直ぐ過ぎるほど純粋で、美しく暴力的な作家・新井英樹。
暑苦しいほどにガツンと怒りの魂をぶつけられます。
非常に読み手を選ぶ作家のひとりで、作者本人曰く『宮本から君へ』の連載当初はアンチの手紙が大量に来たほど。笑
自分も高校生の頃に『ザ・ワールド・イズ・マイン』を初めて読んだ時は苦手で読めず、大学の頃にあらためて読んだ時にハマりました。
岩井俊二、庵野秀明、深作欣二など多くの著名人からも絶賛されており、色んな意味で強烈な印象を残してくれる作家さんです。
『キーチvs』以降、最近はちょっと丸くなった気がする。
◆沙村広明
みんな大好き、沙村広明。
詳しくは前に書いた記事をば。→ 沙村広明作品のススメ - SUPLOG
最初に読んだのは友人から借りた『無限の住人』で、その友人から「これも面白いよ」と『おひっこし』を勧められてドハマりしました。
シリアスとギャグのテンションのギャップが凄すぎ。
女性やエロに対するフェティッシュや、その他謎の趣向のセンスが突き抜けまくってて素敵。
変態に天才的な才能を与えるとこうなるのか・・・。
責め絵画集を発表して以降は美術展にも度々出てます。
◆篠房六郎
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初めて読んだ作品が『家政婦が黙殺』(上の新装版じゃなくて絶版の方)で、18禁なのに内容は中学生ばりのくだらない下ネタギャグ満載で一気に惚れました。
その後は真面目な作品を出しつつも、『ナツノクモ』の後半あたりからギャグがダダ漏れ状態。
そして『百舌谷さん逆上する』でギャグとシリアスの絶妙なミックスが完成されたように思います。
一時期、twitterで歯に衣着せぬ発言で度々炎上したことで悪い先入観を持っている方もいるかもですが、ひねくれまくった作品が好きな方にはハマる作家さんだと思います。
初めて買った作品はエロ漫画の『めぐりくるはる』です。
大半がブッ飛びまくった内容ですが、『カナリア』という話は泣ける名作です。
「絵はクソ上手いのにストーリーがブッ飛びすぎてて一般受けできなくて勿体ないなぁ」と思ってたら10年くらい前から「エヴァ」「トップをねらえ2」「アクエリオン」などアニメのビジュアルデザイナーとして大活躍。
特にカラー絵の色彩感覚が恐ろしく凄い方です。
自分も漫画家としてのokamaさんよりイラストレーターとしてのokamaさんが好きです。
可愛い女の子の絵のイメージが強いですが、オッサンや無機物絵も凄いです。
『CLOTH ROAD』はストーリーをアニメ脚本家の倉田英之さんが担当しているので
一番読みやすいと思います。
◆田丸浩史
アホすぎる下ネタギャグが大変素敵な作家さん。
代表作はもちろん『ラブやん』ですが、10巻くらいまでのキレッキレな勢いはホント凄かった。
『超兄貴』をはじめ『課長王子』など原作付きを描かせると原形を留めないことでも定評があります。
(超兄貴は第1話で主人公が死亡、課長王子は息子がデスボイスしか喋らない、など。)
近況漫画の『最近のヒロシ』を読めば、この作者からこのギャグが生まれてると納得のユルい面白生活っぷり。
ちなみに作者はヤクザのような怖い風貌で拳銃早撃ちで日本一の腕前という作者自体がかなりギャグのようなお方。
週刊少年ジャンプで華々しくデビューするも、かなりアウトに近いギャグを連発し、集英社を追放。
今はシリウスで念願の打ち切り漫画家脱出に成功した尾玉なみえ。
個人的には今の作者より打ち切りを連発してた頃の方が暴走して壊れまくってて大好きです。
特に初期3作品『純情パイン』『少年エスパーねじめ』『アイドル地獄変』は超迷作。
元々この方、アフタヌーン四季賞出身でどちらかというとガロ系の方が近い感じなので少年ジャンプで描いてたのが間違いなような気がする。
尾玉ワールドとも尾玉語録とも云われる独特の世界観とセリフ回しが非常に素敵。
◆平野耕太
最後は説明不要、我らがヒラコー先生。
ちょうど『大同人物語』と『HELLSING』1巻を同時期くらいに買ってハマり、絶版になった初期の作品をどうしても読みたいがために国会図書館に読みに行きました。笑
独特のセンスで常に読んでてアドレナリン出まくりです。
ギャグセンスも大変素敵。全てが素敵。
沙村広明さんにも共通しますが、作者が普通の漫画・アニメだけじゃなく映画や音楽やゲームなどその他多くの幅広い趣味・趣向を持ってる人が好きな傾向にある気がします。
上に挙げた10人以外だと、
山本直樹、SABE、朔ユキ蔵、道満晴明、駕籠真太郎、山口貴由、冬目景、ひぐちアサ、日本橋ヨヲコ、浅野いにお、ジョージ朝倉、雨隠ギド、榎本俊二、阿部共実、オノナツメ、花沢健吾などなどが作家買いしてる傾向です。